室戸の自然が育む甘くて希少な『露地バナナ』の魅力
〜地球温暖化SDGsと地方創生に向けた室戸の新たな特産品〜
四国の南東端、高知県の室戸市で露地栽培のバナナが作られるようになりました。
バナナは国産品というだけでも珍しいのですが、室戸市で育てられているバナナはアップルバナナ、銀バナナ、ドワーフナムワなど、希少な品種のバナナばかりです。
アップルバナナは他のバナナに比べて小ぶり。リンゴのような酸味と濃厚な甘みを持ちモチモチとした食感です。
銀バナナは未熟の状態のときは銀色に見え、完熟しても皮が真っ黄色になりませんが際立った甘さを持ちます。
ドワーフナムワも普通のバナナよりも小さく、味は上品な甘さでモチモチとした食感です。
室戸の自然の中で露地栽培されている希少な品種のバナナは、一般的なバナナのイメージを覆す、格別な美味しさです。
令和7年現在、室戸産のバナナの生産量はまだ少ないですが、今後は生産量を増やし、人口減少が進む室戸市の新しい産品となることが期待されます。
そもそも日本で流通されるバナナは99.9%以上が輸入品です。
そのうち85%はフィリピン産です。
スーパーなどでよく見る、日本で多く流通しているバナナは「ジャイアント・キャベンディッシュ」という品種となります。
ではなぜ日本のバナナの生産量は少ないのでしょうか?
輸入バナナは一年中食べることができます。常夏の南国ではバナナに旬はありません。一年中、時期を選ばず生産できるのです。
しかし日本には季節があり、冬に実をつけても大きくなりません。5〜6月に花をつけ、10〜11月に実がなるように調整しなければ大きくて甘いバナナを収穫できないのです。
そのためタイミングが難しく栽培時期が限定されてしまいます。
さらにバナナを栽培するには、日本はちょっと冬が寒すぎるのです。
バナナは10℃以下になると生育が止まり、5℃以下になると葉が枯れてしまうため、室内に入れるか、屋外で十分な防寒対策を講じる必要があります。
その厳しい条件から、ハウス栽培を除いては、沖縄や鹿児島、宮崎などの一部でしか栽培されていませんでした。
しかし室戸に移住してきた、田村友義さんは室戸の海岸線に点在して自生しているバナナの木に注目しました。
バナナが自生するなら露地栽培もできるに違いない。田村さんは300種類以上のバナナの中から、室戸の冬に耐えられる品種を探して栽培を始めたのです。
希少な露地栽培バナナ
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