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空海が一夜で掘り抜いた岩の洞窟は現代の重機でも不可能?!
室戸岬の山の上、灯台の裏手に真言宗の開祖・弘法大師空海が平安時代(西暦807年)に建立したに立派な寺院「室戸山明星院・最御崎寺(みょうじょういん:ほつみさきじ)」があります。
この最御崎寺に向かう遍路道沿いに、修行中の青年空海さんが一夜にして掘り進めたと伝えられる、間口1.2メートル・高さ1.3メートル・奥行き9メートルの洞窟があります。
その規模は、現代でさえ重機を使っても一晩では完成が難しいとされるほどです。
実際には、自然の力によって形成された海蝕洞窟である可能性が高いと考えられています。
しかし、空海さんが超人的な霊力を持っていたと人々が信じていたことから、「一夜で築いた」という伝説が生まれたのでしょう。
この岩屋にはかつて、空海さんが唐から持ち帰ったとされる如意輪観音半跏像が祀られていました。そのことから別名「観音窟」とも呼ばれ、現在も霊場として、お遍路さんをはじめ多くの人々が訪れています。
なお、如意輪観音菩薩は現在、最御崎寺の宝物殿に安置されており、岩屋には代わりに七観音が祀られています。