今年も旬を迎えました!
室戸市の山間部、日南地区のみ生産される、幻の食材「ぼなたす」 その美味しさをを知ってもらいたくて、道の駅キラメッセ室戸でトローリ美味しい「ぼたなすのフライ」を格安で提供します。ぜひその美味しさを体感してください!美味しさが広がれば、ボタナス生産者さんの承継につながります。
ぼたなす祭り
おすすめリンク
「ぼたなす祭り」と室戸のつながり
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道の駅キラメッセ室戸
眼下には太平洋が広がる風光明媚な道の駅。地元名産の鮮魚や鯨料理などが味わえるお食事処『鯨の郷』、鮮魚や朝獲れの新鮮野菜・果物などの直売所『楽市』、クジラ漁の資料館『鯨館』がございます。ドライブ中のお休み処として、室戸の地元の名産をご堪能頂ければと思います。直売市場楽市の西隣にある加工場では、毎朝手作りするお弁当やジェラート(大好評です)などを作って販売しております。 -
ボタナス
とろ~っととろける! 幻の伝統野菜“ボタナス”室戸の巨大ナスは夏だけの美味しさ 高知県室戸市の中山間部に位置する集落・日南(ひなた)地区でのみ栽培されている「ボタナス」は、幻の伝統野菜として知られる超巨大ナスです。 ボタナスの魅力は、その大きさだけではありません。火を入れると、とろ〜っとした食感になり、とても美味しいんです。 おすすめの食べ方は、焼きナスやフライ! 特にフライにしたときの「サクッ、とろ〜」の食感は、ナスのイメージを超越するほど。驚くほど美味しく、普通のナスとは“身の質”がまるで違います。 ボタナスは、道の駅「キラメッセ室戸」でも購入できますが、生産量が少ないため、売り切れることもしばしば。 実は6年ほど前まで、日南の農家さんはボタナスが「伝統野菜」だということを認識していなかったそうです。 なぜ日南にだけ、伝統野菜のボタナスがあるのかは定かではありません。 日南は「平家の落人伝説」が残る地域で、「その時代に種を持ち込んだ人がいたのでは?」という話もあります。 ただ確実なのは、100年以上前にはすでに存在していたということ。 谷口さんの亡くなったお祖父さんの言葉にも、「物心ついた頃にはあった」との証言があります。 ともあれ、日南の農家さんにとってボタナスは、ただの「昔からある野菜」。 自分たちで食べる分や、分け合う分として、30本ほどだけ栽培し、出荷はしていなかったそうです。 出荷のきっかけは6年前。高知県地域振興センターの方がボタナスを食べる機会があり、 「これは、うま〜い!」 と絶賛。それを機に、出荷が始まったのです。 ボタナスは、テレビ番組『所さんお届けモノです!』でも紹介されました。 番組内では、京都の老舗料亭のご主人が「日本の幻の食材」として紹介し、話題に。 夏が旬のボタナスを楽しみにしている人は多く、季節になると 「ボタナス、まだですかね〜?」 と、生産者の谷口さんに尋ねる人もいるそうです。 今では出荷されると、すぐに完売。まさに人気商品ですね。 焼いたり、揚げたり、産地に暮らす人々も毎年ボタナスの旬を楽しんでいます。 ちなみに、取材の際には大きくて美味しそうなボタナスを、お土産にいただいちゃいました。 「これは小さくていかんな。これならいけるか?」 と、生産者さんが丁寧に選んでくれました。ボタナスの大きさや形へのこだわり、半端じゃないです。 谷口さん、集落支援員の皆さん、本当にありがとうございました。 家に帰って、焼きボタナスを作りました。 大きなボタナスを焼くと、皮の中でナスがグツグツ煮え、「とろ〜」っと柔らかくなります。 大きさのわりに意外と火の通りも早く、加熱時の変化がとても特徴的。 そのとろける美味しさに、気づけば一人でペロッと食べちゃいました。 -
ボタナスのフライ
幻の超巨大ナス、ボタナス大きいだけじゃない。フライにすると、トロトロの食感と甘さが異次元です。大きなナスを1人でぺろっと食べれちゃいます。 高知県室戸市の日南地区でしか収穫されないボタナス。京都の老舗料亭「料亭 菊乃井」のご主人も「幻の食材」として「所さんお届けモノです!」で紹介しています。 -
日南(ひなた)
高知・室戸の山間部に残る“幻のナス” ボタナスで地域を未来へつなぐ日南の物語 高知県室戸市の中山間部にある集落・日南(ひなた)も、全国各地の村と同じように、少子高齢化・人口減少が深刻な課題となっています。 現在の日南の人口は51人。そのうち60代以上は41人で、全体の約80%を占めます。(令和5年現在) 取材をさせていただいたボタナス農家の谷口さんご夫婦(70代)も、集落では“若手”に数えられるそうです。 後継者不足により農家の数も減少し、現在ボタナスを栽培している農家はわずか6軒。 「伝統野菜のボタナスを残せるのか?」 というより、すでにこれは「日南地区の存続」の問題なのかもしれません。 日南の農産物は「美味しい」との評判をよく耳にします。 寒暖差のある中山間部で、海岸沿いの町よりも気温が3度ほど低いとのこと。 このあたりは“南国土佐”と呼ばれる地域ですが、冬は意外と寒くなるそうです。 美味しい野菜が育つのは、この寒暖差と、水(湧水・朝露・夜露)の影響が大きいのではないか──という声もあります。 日南に限らず、地方の農家さんは、畑や田んぼを取り巻く環境条件にとても敏感です。 周囲の自然環境や人工物が作物にどう影響するのか──それを熟知しているのが、田舎の農家さんたちなのです。 日南の生産者の皆さんは、地域の自然環境に精通した“腕利きの職人”とも言える方ばかり。 日々の作業、道具の手入れ、天候に応じた準備など、自然を相手にする仕事に余念がありません。 中には、80代で現役バリバリの“鉄人”のような農家さんも。 とはいえ、山に分け入ったり、重い機械を運ぶ作業などは身体的な負担も大きくなり、「しきび」や「黒糖作り」など一部の品目は取り扱いをやめる方も出てきている状況です。 このままでは、日南の農家さんが育てる中山間部の“自然の恵み”も、少しずつ減ってしまうかもしれません。 室戸で地元の産品を取り扱う、道の駅キラメッセではオープンした約30年から比べると、扱う農作物の種類は約30%まで少なくなってしまっているそうです。 全国的にも状況は厳しく、現在、全国の市町村の50%以上となる885の自治体が“過疎地域”に指定され、国土の60%以上が該当しています。 そこに暮らしているのは、全人口のわずか9%。 今まで「当たり前」だったことが、なくなっていく── その変化は、“ドカン”と音を立てて起こるものではありません。 気がつかないうちに、少しずつ、静かに、いつの間にか……進んでいくのです。 しかも、それは“知らない町”で、“知らない間”に起こっていること。 もしかすると、どこかで 「ボタナス、売ってないのね……」 という声が聞こえる日がくるかもしれません。 その時にはもう、ボタナスだけでなく、たくさんの“こと”が失われたあとなのかもしれません。