空海の7不思議。
1200年以上前、空海が室戸岬で修行していたころ、空腹の空海は、今の水掛地蔵の近くで里芋を洗ったいたお婆さんに、里芋を所望しました。ところが里芋と惜しんだお婆さんは咄嗟に「この里芋は食べられない」と言ってしまい。その時以来、この里芋は食べることができなくなりました。このことから「喰わず芋」と名付けられました。しかし空海は、この「喰わず芋」に薬効を授けたと言われています。(参考:室戸市の民謡・伝説)
喰わず芋
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「喰わず芋」と室戸のつながり
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弘法大師 空海
1200年ほど前の平安時代、香川県善通寺市に誕生した空海は、真言宗の開祖として知られています。 空海は室戸岬の荒磯乱礁のほとりで苦行修行を積みながら、悟りを開きました。空海にとって、室戸岬の大自然は、第二の誕生の地と言い得る霊地となりました。遣唐使として入唐した空海は真言密教に没頭し、そして再び室戸の地を訪ね、室戸の地に三山「最御崎寺」「津照寺」「金剛頂寺」を開きました。 -
室戸岬
室戸岬は高知県東南端の室戸市の突き出た頂点にあります。遮るもののない視界いっぱいの太平洋の眺めは圧巻で、その美しさから「日本の渚・百選」に選定されています。 室戸の地では、大陸と海洋のプレートがぶつかり合い地面を隆起させて日本を生んだ地球の活動、断層を直接見ることができ、室戸市全域が、自然・文化遺産と関連した地質遺産を活用し持続可能な社会の実現を目指すユネスコ世界ジオパークに認定されています。国際機関であるユネスコの世界ジオパークは日本には10地域しかありません。 海と陸が出会い新しい大地が誕生する最前線である、室戸ユネスコ世界ジオパークの南国情緒あふれる海岸線はアコウの木やウバメガシなどの亜熱帯性気候樹林や海岸植物が群生し、保全すべき優れた風景地として国から「室戸阿南海岸国定公園」にも指定されています。 室戸岬が歴史にあらわれるのは平安時代。かの弘法大師空海が四国の最果ての地、室戸岬を修行の場としました。明星が口に飛び込み悟りを開いたという洞窟(御厨人窟・みくろど)があり、この洞窟から見える空と海から「空海」の法名を得たとされています。(諸説あります)そして弘法大師は後に室戸岬で四国八十八ヶ所参りの第24番札所となる、室戸山明星院最御崎寺を開基します。最御崎寺で弘法大師が斧の秘技をもって製作したといわれる本尊「虚空蔵大菩薩」は秘仏となっています。 その他にも「目洗いの池」や「食わず芋」など、弘法大師はこの所縁の地で数々の伝説を残しました。室戸岬の遊歩道を歩きながら、その足跡を辿ってみるのもお勧めです。 なぜ弘法大師空海がこの室戸岬を修行の場として選んだのか? 若き日の空海を悟りへと導き、人生観を変えた絶景・室戸岬。ぜひ訪れてみてください! 訪れる際には、ぜひ地元の方の有志による「室戸市観光ガイドの会」のツアーに参加していただきたいです。地元ガイドさんとのコミュニケーションを楽しみながら、ブラタ〇リ感覚で室戸の魅力に迫ることができます。 -
最御崎寺(ほつみさきじ)
室戸岬の頂から水平線を望むパノラマ絶景と『神秘の七不思議』が彩る、空海ゆかりの『最御崎寺』巡礼の旅へ 四国高知の南東端にある室戸岬灯台の展望台は、岬の先端・標高151メートルの山の上にあり、太平洋のアーチ状の水平線をパノラマで一望できる絶景です。 その室戸岬灯台の一段上の山頂に、真言宗の開祖・弘法大師空海が西暦807年に建立したお寺「室戸山明星院・最御崎寺(みょうじょういん:ほつみさきじ)」があります。 最(ほつ)には、最果ての地という意味があります。 空海が若いころ、この室戸岬で虚空蔵求聞持法を修した伝承があり、それに由来して本尊として虚空蔵菩薩が祀られています。 木々が影を落とす中、灯台方向から登っていって参詣すると、大きな空海像があり、山門では阿吽の仁王像が寺院内を守護します。 最御崎寺には「空海の七不思議」のいくつか伝承があります。 境内にはいると「鐘石」があります。見た目は普通の岩ですが、上に乗せられた石で叩くと金属のような音が鳴ります。皆が石で叩くためか岩の上部が石の形に凹んでいます。岩を叩く音は冥土まで響くと伝えられています。 そしてもう一つの七不思議が「くわずいも(喰わず芋)」の伝説です。本堂の傍に大きなサトイモに似た葉をもつ植物の畑があります。この植物はクワズイモといってサトイモ科ではありますが食べることはできない植物です。 お腹をすかせた空海が、土地の人にこの芋を求めたところ、農民が空海に「この芋は食べれない」と嘘をついたため、本当にこの芋は煮ても焼いても食べれなくなったと伝えられています。 他にも最御崎寺には大師堂 、多宝塔、 鐘楼堂、鐘つき堂、霊宝殿、護摩堂など多くの建物があり、とても立派な寺院です。 最御崎寺はお遍路・四国八十八箇所の第二十四番札所であり、土佐で最初の札所として多くの人が訪れます。 特に「室戸岬灯台まつり」の期間中は、非公開の宝物殿が特別に一般公開されます。宝物殿には、国指定重要文化財の仏像3体が収蔵されており、訪れる人々にとって貴重な文化財を間近で見ることができる機会となっています。 -
岬の先っぽ 大地誕生の最前線を歩く
四国の突端の室戸市は、市域全体が世界ジオパークに認定されています。ツアーでは突端に位置する室戸岬の壮大な地形、空海にまつわる伝説とパワースポットを個性豊かな地元ガイドさんと一緒に、ブラタモリ的に楽しみます。地元ガイドさんとお話しをしながら、地球が動いている証拠を見つけてみませんか?地元ガイドさんから室戸のお楽しみポットを教えてもらって室戸を楽しんでください。