室戸岬は高知県東南端の室戸市の突き出た頂点にあります。遮るもののない視界いっぱいの太平洋の眺めは圧巻で、その美しさから「日本の渚・百選」に選定されています。
室戸の地では、大陸と海洋のプレートがぶつかり合い地面を隆起させて日本を生んだ地球の活動、断層を直接見ることができ、室戸市全域が、自然・文化遺産と関連した地質遺産を活用し持続可能な社会の実現を目指すユネスコ世界ジオパークに認定されています。国際機関であるユネスコの世界ジオパークは日本には10地域しかありません。
海と陸が出会い新しい大地が誕生する最前線である、室戸ユネスコ世界ジオパークの南国情緒あふれる海岸線はアコウの木やウバメガシなどの亜熱帯性気候樹林や海岸植物が群生し、保全すべき優れた風景地として国から「室戸阿南海岸国定公園」にも指定されています。
室戸岬が歴史にあらわれるのは平安時代。かの弘法大師空海が四国の最果ての地、室戸岬を修行の場としました。明星が口に飛び込み悟りを開いたという洞窟(御厨人窟・みくろど)があり、この洞窟から見える空と海から「空海」の法名を得たとされています。(諸説あります)そして弘法大師は後に室戸岬で四国八十八ヶ所参りの第24番札所となる、室戸山明星院最御崎寺を開基します。最御崎寺で弘法大師が斧の秘技をもって製作したといわれる本尊「虚空蔵大菩薩」は秘仏となっています。
その他にも「目洗いの池」や「食わず芋」など、弘法大師はこの所縁の地で数々の伝説を残しました。室戸岬の遊歩道を歩きながら、その足跡を辿ってみるのもお勧めです。
なぜ弘法大師空海がこの室戸岬を修行の場として選んだのか?
若き日の空海を悟りへと導き、人生観を変えた絶景・室戸岬。ぜひ訪れてみてください!
訪れる際には、ぜひ地元の方の有志による「室戸市観光ガイドの会」のツアーに参加していただきたいです。地元ガイドさんとのコミュニケーションを楽しみながら、ブラタ〇リ感覚で室戸の魅力に迫ることができます。
室戸岬
おすすめリンク
「室戸岬」と室戸のつながり
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海岸線
室戸岬を中心に東西約50kmの海岸線を有しています。ダイナミックな奇岩の乱立、どこまでも広がる水平線、突き抜ける空、青色の美しいコントラストが心を癒してくれます。そして太陽。朝日は東海岸の水平線から上り、西海岸の水平線に夕日が沈みます。室戸に来ると1日の始まりと終わりを、水平線に感じます。 -
アコウの木
「アコウの木」のある室戸岬は四国の南東端。眼下いっぱいにパノラマが広がる海、黒潮(北上する日本海流)の暖気が海風によって吹きそそがれ、1年中温暖な気候に恵まれます。 そのため日本でも珍しい天然記念物の亜熱帯性気候樹林や海岸植物の群生を見ることができ、保全すべき優れた風景地として「室戸阿南海岸国定公園」に指定されています。 その国定公園の象徴ともいえるのがこの「アコウの木」です。 アコウの木の見た目は驚くべきものです。その大木を見上げると空をヒビ割るように分岐して大きく長く広がる、無数に分かれた枝が。下へたどると、大きな岩を這うように、掴むように幾筋も伸びる、気根と呼ばれる地上に露出する根が見えます。 なぜアコウの木はこのような奇怪な外見をしているのでしょうか? その秘密はこのアコウという木の、特殊な成長過程にあります。アコウはイチジクのような実をつけますが、その種は鳥によって運ばれ、他の木の「樹上」で発芽します。そして木を這うように下に向かって気根を伸ばしていき、ついにはその木を覆いつくして枯らしてしまうのです。そのことから「絞め殺しの木」とも呼ばれます。天に向かって伸びる普通の木とは逆向きの成長が、アコウの木の不思議な姿を作っているのです。 そして足元の気根が絡みつく岩は、なんと約1600万年前に深海でたまった砂や泥が地上に押し上げられて岩となったもの(タービダイト)です。このようにダイナミックな地球の運動、日本の成り立ちと、圧倒されるほどの自然の雄大な姿を目前に見ることができることから室戸は自然・文化遺産と関連した地質遺産を活用し持続可能な社会の実現を目指すユネスコ世界ジオパークに認定されているのです。 -
ウバメガシ
ウバメガシはブナ科の常緑広葉樹で土佐備長炭の素材となる貴重な樹木。 潮風に強い特性を持ち、暖かい地方に自然分布します。 室戸岬を中心に東西に長く美しい海岸線を有し、四国の南東端で太平洋に突き出した形である温暖な室戸市はウバメガシの生育にもってこいの自然条件を兼ね備えています。 室戸市は森林がその面積の大部分を占めるため、古くから大阪方面へ木材を出荷することで生計を立てていましたが、明治40年に製炭技術が伝授されたのを転機として、ウバメガシを利用した備長炭の三大産地の一つとして発展しました。 ウバメガシでつくる良質な土佐備長炭は評価が高く、大正時代には生産地の室戸市吉良川地区は大いに栄えました。 吉野川の町並みは重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。 最上級の備長炭の素材として消費されたウバメガシは現在その数を減らしてしまいました。 今でも海岸線沿いでは見ることができ、民家の庭先などにも自生していますが、近場で備長炭製造の必要量確保は難しいです。 土佐備長炭を製造する「窯元炭遊」の川田さんは素材のウバメガシを手に入れるために地権者さんに許可を取り、傾斜のきつい険しい山に分け入って苦労して持ち帰るそうです。 「ウバメガシの群生を見つけたときはテンション上がります」とのことです。 ちなみに海岸線の室戸阿南海岸国定公園では保護されているため今もたくさんのウバメガシの群生が見られます。 -
リュウゼツラン
リュウゼツランは、メキシコ原産の熱帯域に自生する植物で、テキーラの原料です。なんと70年に一度だけ、花柱が5m以上伸びて花を咲かせると言われています。そのため花を見られるのは大変珍しいことなのです。室戸では海岸線に複数自生しているため、夏に訪れると、どこかに見ることができるかもしれませんよ。 -
灌頂ケ浜
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ビシャゴ巌
ビシャゴ巌
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室戸に古くから伝わる伝説があります。 -
喰わず芋
空海の7不思議。 1200年以上前、空海が室戸岬で修行していたころ、空腹の空海は、今の水掛地蔵の近くで里芋を洗ったいたお婆さんに、里芋を所望しました。ところが里芋と惜しんだお婆さんは咄嗟に「この里芋は食べられない」と言ってしまい。その時以来、この里芋は食べることができなくなりました。このことから「喰わず芋」と名付けられました。しかし空海は、この「喰わず芋」に薬効を授けたと言われています。(参考:室戸市の民謡・伝説) -
岬観光ホテル
四国の右下に突起した室戸市の、その先端部に位置しているため、窓から見える景色は絶景です。昭和9年に資産家の別荘として建てられたもので、のちにホテルとなり国の登録有形文化財として登録されています。エントランスには赤い絨毯とシャンデリア、タイムスリップしたかのようなレトロな空間となっています。 -
乱礁遊歩道
乱礁遊歩道
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タービタイト層
タービダイト(乱泥流堆積物)とは、砂や泥が海水と混ざった流れによって、海底に降り積もってできたシマシマの地層のこと。水平に堆積した後、回転して立ち上がったので、縦向きの縞模様になっているのです。 -
目洗い池
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子授りの岩
子授けの岩の上部に蜂の巣状の穴があって、その穴に婦女子が小石を投げると子宝が授かると言われてきました。珊瑚の白い石を投げて落ちて来なければ子どもが授かると言われています。(室戸ユネスコジオパークより) -
御厨人窟
空海が悟りを開いたと伝えられている洞窟 -
【閉館中】ホテル明星
閉館中です -
民宿室戸荘
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室戸岬灯台まつり
室戸岬のシンボルでもある「白亜の灯台」は初灯から120年あまりを迎えており、 そのレンズは日本最大級を誇る2m60cmと大きく、光達距離は49kmに達します。 「室戸岬灯台まつり」では、普段は入ることができない、室戸岬灯台内部見学、また最御崎寺宝物殿も見学できます。ぜひお楽しみください。 こども灯台守の募集もしてます☆ -
岬の上 灯台ぐるりウォーク
室戸世界ジオパークの魅力は、海岸沿いだけに留まりません。灯台周辺を歩いてめぐる『岬めぐりウォーク』では、かつては深海だった場所をめぐります。波の音や鳥のさえずり、風が森を抜ける音をBGMに、灯台へと続く森の小道~灯台~最御崎寺の境内を、ガイドと一緒にのんびり散策するコースです。 -
シェアサイクル
室戸市内の一部の観光拠点施設で自転車の貸出・返却が可能です。 当日ご利用の場合は各観光拠点施設窓口で受付いたします。 ご予約の場合はご利用日2日前の17時までにお申込みください。 -
サイクリングツアー
サイクリング(レンタル有)で四国の突端、室戸の名所を巡るガイドツアー! 美しい海岸線を走り、日本新八景に選ばれた名所「室戸岬」へ。不思議な形の岩の群衆やアコウの木、青空に映える室戸岬灯台など大迫力の絶景を堪能します。続いて、若き日の空海が修行したといわれる洞窟「御厨人窟(みくろど)」へ。 室戸の大自然に加えて、歴史や文化を体感できる魅力的なスポットを、自転車に乗ってガイドと一緒に巡ります。 -
岬の先っぽ 大地誕生の最前線を歩く
四国の突端の室戸市は、市域全体が世界ジオパークに認定されています。ツアーでは突端に位置する室戸岬の壮大な地形、空海にまつわる伝説とパワースポットを個性豊かな地元ガイドさんと一緒に、ブラタモリ的に楽しみます。地元ガイドさんとお話しをしながら、地球が動いている証拠を見つけてみませんか?地元ガイドさんから室戸のお楽しみポットを教えてもらって室戸を楽しんでください。 -
室戸岬灯台
遮るものが何もない真っ青な空と太平洋を一望できる室戸岬の先端。標高151メートルの山の上に室戸岬灯台があります。 青空に映える白亜の灯台は木々の緑の中で輝いています。展望台からは遥か遠く水平線が空に交わる様子が見え、広々とした海にクジラたちが回遊する姿が見えないかと目を凝らして しまいます。 太平洋に突き出た室戸岬の沖合の重要航路を守るため、日本一遠くまで海上を照らすことができる灯台です。1番大きな第1等レンズを備えた日本の5台の灯台の中の一つです。 建築されたのは明治32年(1899年)。現存する鉄造灯台としては日本で2番目に古い歴史を持ち、現在も原形を保って約120年間照らし続けています。建築に当たっては当時最先端の建築技術が導入されました。灯台を形作る鋼材は、当時は輸入に頼っており高価でしたが、工期の短さを利点として選ばれました。鋼材は帆船で岬まで運ばれ、蒸気の力でレールにて山頂まで運び上げられたそうです。当初は石油ランプで照らしていましたが、後にレンズが英国から輸入されました。 灯台の眼下には1600年前深海からせり上がってきた岩の大地と亜熱帯の森が見え、灯台の周りを散策すれば、美しさとそれを守りながら活かす活動が認められ、ユネスコ世界ジオパークに選ばれた室戸のストーリーを知ることができます。ガイドツアーに参加して丁寧な解説とともに、古代の海底の地層や貴重な動植物と触れ合いながら、遊歩道を散策するのがオススメです。 毎年11月1日に近い日曜日には「室戸岬灯台まつり」も行われます。普段は立ち入ることのできない灯台内部を一般観光客に開放するとともに、イベントや飲食店の出店ブースも設置され、空海ゆかりの最御崎寺など室戸岬名所の紹介も行われます。 -
室戸岬の宿 うまめの木
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室戸岬漁港
土佐藩執政野中兼山により、整備された掘り込み港です。工事に当たり、港口を塞ぐように3つの大きな岩が海中にあったのを、『張扇式の堤』により取り囲み、中の海水を抜いてから大鉄槌やのみで砕いたと伝えられています。 土佐から畿内方面への航路上で風待ちする港として重要な位置付けにありました。(室戸市観光協会) -
室戸世界ジオパークセンター
四国の東南端にある室戸岬は今も大地が隆起しつづける、日本列島の最前線です。 5000年前から今に至るまでの地殻変動の痕跡に触れることで「地球の脈動」を感じることができる世界的に希少な地質遺産である室戸は、美しい自然とそれを守りながら地域振興に取り組むユネスコ世界ジオパークに2011年加盟しました。 そしてそのジオパークの楽しみ方を知り、実際のフィールドを巡り、地元の人たちの話を聞き、人と大地の共生について考えるきっかけづくりの拠点が、室戸世界ジオパークセンターです。室戸ジオパークをどう楽しむかヒントや情報を入手できますので、室戸を堪能するためにまずここを訪れることをお勧めします。 室戸の大地のなりたちや室戸の人々独特の文化や産業についての資料があり、人が大地と共に生きていくためにはどうしたらよいかという問題について考えることができます。 ジオパークの体験ブースや室戸の食材が味わえるカフェもあります。 旅の相談が出来るスタッフも常駐しており、ジオツアーや体験プログラムの申し込みも出来ます。 入館料は無料。9:00〜17:00 年中無休です。 様々なイベントも開催されているのでHPをチェックしてみてください。 -
地球時間の旅
室戸市は、地球のダイナミズムな変動を実感できるエリアとして、ユネスコ世界ジオパークに認定されています。全世界213箇所の中でも、市の全域が認定されている、めずらしいなエリアです。 地球時間の旅展は、日本列島のジオパークを巡り、このたび四国では初めて室戸市で開催されます。日々の暮らしの中から、変動する大地と人のつながりを知り、歴史を感じて、未来を描きましょう! 展示構成 1”今”を形作る“過去”の物語 2目の前の景色を作るいろいろな石たち 3"日本"を形作った地球の物語" 4”未来”を作る “今”の私たち 【巡回展期間】 →2024.10/1~2024.11/29 ぜひ室戸世界ジオパークセンターにお越しください!