室戸といえば、室戸岬やキンメ丼、土佐備長炭が有名ですが、その他にもまだまだ知られていない室戸の魅力がたくさんあります。
室戸の魅力を実感できる体験プログラムを集めた「まるっとむろと体験博」を、今年も開催することになりました。
アクティビティやものづくり、こだわりの食、歴史文化など室戸の魅力をたっぷり詰め込んだプログラム。
ぜひ室戸の魅力を体験しにきてください。
みなさまでのご参加お待ちしています!
まるっとむろと体験博
「まるっとむろと体験博」と室戸のつながり
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吉良川の町並み
土佐漆喰の建築美と石塀が映える備長炭の町、伝統建築と祭りが織りなす歴史景観地区 室戸岬から海岸線を西へ16キロ、吉良川町は鎌倉時代の文献にも登場するほどの古い歴史と、独特の文化を持った町並みです。 その特徴的な家々は高知県で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。 吉良川町に歴史的建造物が多く建てられたのは明治から昭和初期にかけて。室戸に多く自生するウバメガシから特産品の土佐備長炭を生産し、京阪神地区へ積み出す港として商家や廻船問屋が軒を連ね、栄華を誇りました。また、町の最奥には広い境内を構える御田八幡宮があります。御田祭や秋の神祭が大々的に行われる、地域で慕われる祭神です。 そして吉良川は2つの特徴的な町並みを形成しました。 旧街道沿いには豪華な町並み「下町地区」があります。 家の壁は白く輝く「土佐漆喰」。漆喰は何度も塗り重ね、手の平で擦り付ける事で光沢を出しています。粘着力があり、防火・防水、塩害にも強い優れものです。 2階建てですが家の高さは低く見えます。台風対策のために2階の天井を意識的に低くして、物入れとして使った「つし二階」と呼ばれる建築です。 そして側面には暴風雨の雨水を素早く地面に落とすために反って作られた「水切り瓦」 交易の際に京阪神から持ち帰った当時最新の赤い「煉瓦」を用いた壁も見えます。 おしゃれな木の「格子」窓。玄関わきの柱の装飾「持ち送り」など数々の工夫に富んだ独特な町家が軒を連ねています。 山側の「上町地区」には空間を広くとって軒を低く抑えた家に「いしぐろ」と呼ばれるこれもまた特徴的な石塀を屋敷周囲に巡らせた農村的な民家が作られました。 室戸岬は1934年の室戸台風に代表されるように、日本の台風の入口となることの多い土地です。そのため古くからの建造物には施された独特の台風対策が見て取れます。 -
日南(ひなた)
高知・室戸の山間部に残る“幻のナス” ボタナスで地域を未来へつなぐ日南の物語 高知県室戸市の中山間部にある集落・日南(ひなた)も、全国各地の村と同じように、少子高齢化・人口減少が深刻な課題となっています。 現在の日南の人口は51人。そのうち60代以上は41人で、全体の約80%を占めます。(令和5年現在) 取材をさせていただいたボタナス農家の谷口さんご夫婦(70代)も、集落では“若手”に数えられるそうです。 後継者不足により農家の数も減少し、現在ボタナスを栽培している農家はわずか6軒。 「伝統野菜のボタナスを残せるのか?」 というより、すでにこれは「日南地区の存続」の問題なのかもしれません。 日南の農産物は「美味しい」との評判をよく耳にします。 寒暖差のある中山間部で、海岸沿いの町よりも気温が3度ほど低いとのこと。 このあたりは“南国土佐”と呼ばれる地域ですが、冬は意外と寒くなるそうです。 美味しい野菜が育つのは、この寒暖差と、水(湧水・朝露・夜露)の影響が大きいのではないか──という声もあります。 日南に限らず、地方の農家さんは、畑や田んぼを取り巻く環境条件にとても敏感です。 周囲の自然環境や人工物が作物にどう影響するのか──それを熟知しているのが、田舎の農家さんたちなのです。 日南の生産者の皆さんは、地域の自然環境に精通した“腕利きの職人”とも言える方ばかり。 日々の作業、道具の手入れ、天候に応じた準備など、自然を相手にする仕事に余念がありません。 中には、80代で現役バリバリの“鉄人”のような農家さんも。 とはいえ、山に分け入ったり、重い機械を運ぶ作業などは身体的な負担も大きくなり、「しきび」や「黒糖作り」など一部の品目は取り扱いをやめる方も出てきている状況です。 このままでは、日南の農家さんが育てる中山間部の“自然の恵み”も、少しずつ減ってしまうかもしれません。 室戸で地元の産品を取り扱う、道の駅キラメッセではオープンした約30年から比べると、扱う農作物の種類は約30%まで少なくなってしまっているそうです。 全国的にも状況は厳しく、現在、全国の市町村の50%以上となる885の自治体が“過疎地域”に指定され、国土の60%以上が該当しています。 そこに暮らしているのは、全人口のわずか9%。 今まで「当たり前」だったことが、なくなっていく── その変化は、“ドカン”と音を立てて起こるものではありません。 気がつかないうちに、少しずつ、静かに、いつの間にか……進んでいくのです。 しかも、それは“知らない町”で、“知らない間”に起こっていること。 もしかすると、どこかで 「ボタナス、売ってないのね……」 という声が聞こえる日がくるかもしれません。 その時にはもう、ボタナスだけでなく、たくさんの“こと”が失われたあとなのかもしれません。 -
深海生物漁を体験
高知県東部地域は黒潮が流れ込み、室戸沖の深海からは海洋深層水が昇ってくる素晴らしい環境に恵まれた地域です。 世界ジオパークにも登録されている室戸の地形は深海が陸から近く、他の地域ではあまりみることのできないオオグソクムシをはじめとした、多くの深海生物が生息しています。 室戸には陸地から近い場所に、まだまだ未開拓の深海があります。誰も経験していない珍しい発見があるかもしれません。 -
室戸ドルフィンセンター
かつては『捕鯨』の街として栄えた室戸市。かつてくじらと生きた町は今、人がより良く生きるためのイルカとの触れ合いの場を提供する町になりました。 イルカと触れ合うことで人が人らしくよりよく生きるためより健康に生きるため、非日常的な室戸時間をお過ごしください。 -
四十寺山・にしり岩伝説
室戸・四十寺山の巨岩に足跡?! 空海が妖怪を封印した“にしり岩”とは? 四国・高知県の南東端、太平洋を三方に望む室戸岬から北へ約7.2kmの場所に、四十寺山があります。この山は、古くは「室戸山」と呼ばれ、室戸岬とともに真言宗の開祖・弘法大師空海が「虚空蔵求聞持法」の修行を行った聖地の1つです。 西暦807年にはこの山に「室戸山明星院・最御崎寺(みょうじょういん・ほつみさきじ)」が建立されました。 その後、西暦1044年に最御崎寺の本堂が室戸半島の先端に移された後も、この地は真言宗の修行僧で賑わい、かつては「伽藍(修行場)」が40箇所も存在していたとされます。こうした経緯から、「四十寺山(しじゅうじさん)」と呼ばれるようになったといわれています。 そんな四十寺山にまつわるお話です―― それはまだ平安時代のこと。 若き空海が室戸岬で修行を積んでいた際、明星(金星)が空から飛来し、その光が口に入り込んだことで、空海は悟りを得たと伝えられています。 空海は「仏の教えは民衆のためにある」と語り、現在の金剛頂寺付近にて、室戸の人々を苦しめていた多くの天魔や妖怪、魑魅魍魎たちを足摺岬方面へ追い払ったといいます。 (この逸話の詳細は「天狗問答」を見てください) この話を聞いた四十寺山の麓の農民たちは大いに喜び、「ぜひ四十寺山に巣食う妖怪たちも退治していただけないか」と空海に嘆願します。 空海はそれを快く受け入れ、四十寺山で加持祈祷を行いました。 空海が印を結び、指で空に「大般若波羅蜜多心経」を描きながら真言を唱えると、金色の経典が天空に浮かび上がり、魑魅魍魎たちは空海の掌に圧縮されるように集まりました。 空海はその手を四十寺山の山頂にある巨岩に押し付け、さらに足で踏みつけて、妖怪たちを岩の中に封印したのです。 その巨岩は高さ78m、幅12mにも及ぶ巨大な岩で、空海が踏みしめたとされる足跡は今も岩の表面に残されています。 岩の内部に封じられた妖怪たちは、今もなおうごめき続けているのか… この巨岩は、年に数ミリずつ移動していることが確認されており、地元では「にしり岩(ずれる岩)」と呼ばれるようになりました。(諸説あり) この逸話からは、空海という人物が個人の悟りを得たのち、その大きな霊力を室戸の人々のために使ったことが読み取れます。 空海が民の苦しみに寄り添い、手を差し伸べる姿からは、その人間的な魅力と偉大さが感じられます。 そして同時に、空海を慕う室戸の人々のあたたかな想いと、「強い力を持つ者は、その力を社会に還元しなければならない」という普遍的な教訓をも、深く読み取ることができるでしょう。 (出典:室戸市の民話・伝説 室戸市教育委員会) -
お遍路
弘法大師が悟りを開いた室戸の地 —厳しき修行の道場と八十八ヶ所霊場を辿る、祈りと覚悟の巡礼の旅 お遍路とは弘法大師空海が開創された八十八の札所を拠点としながら四国全周1400kmの霊場を巡る旅です。国と人々の安寧を願った弘法大師を慕い、足跡を共に歩み、現世を離れ霊場という聖域を巡る旅で、お遍路中は常に弘法大師と一緒にいる感覚を持つことから同行二人(どうぎょうににん)と表現されます。 四国ではお遍路は敬意をもって迎えられ、空海を慕う信心深い地元の人々から、お遍路さんに食べ物飲み物や休憩場所を提供するという「お接待文化」が現在も息づいています。 四国八十八ヶ所参りとは、お遍路と言えば白装束で徒歩という歩き遍路スタイルが有名です。現在では、外国の方の歩き遍路を見かけることも多いです。 歩き遍路の他に、お遍路ツアーへの参加や、車や自転車を利用する方もいらっしゃいます。全長1400kmに及ぶ壮大な聖地巡礼の旅ですので、一度に巡ることが時間的に難しい場合、八十八ヶ所を複数回に分けて巡る「区切り打ち」と呼ばれる方法もあります。 室戸には3つの札所があり、まず太平洋が一望できる見晴らしの良い室戸岬の山の上、室戸岬灯台のすぐ近くに弘法大師空海が西暦807年に建立したお寺「室戸山明星院・最御崎寺(みょうじょういん:ほつみさきじ)」があります。室戸岬は弘法大師が悟りを開いた「修行の道場」とされる土佐最初の霊場です。第24番札所として多くの巡礼者が訪れます。 そして25番札所 宝珠山眞言院 津照寺(しんしょうじ:つでら)26番札所 龍頭山光明院 金剛頂寺(こんごうちょうじ:にしでら)があります。 どの霊場も海が隆起してできた高地(海成段丘など)に建立されており、あちこちに地質学的に希少な特徴が見られます。 -
土佐備長炭
日本三大備長炭に数えられる「土佐備長炭」はウバメガシ(姥目樫)を原料とした白炭と呼ばれる最高品質な木炭です。 土佐備長炭の魅力は美味しくお肉が焼ける「強い火力」と「持続時間」そして「灰が飛ばないこと」です。 室戸市で備長炭が作られるようになったのは明治時代のことでした。 四国の突端、三方を太平洋で囲まれた室戸市は地域の大部分が森で覆われているため木材は豊富にありましたが、まだ炭焼きの技術は発展していませんでした。 そんな中、紀州の炭焼き職人が四国遍路で室戸を訪れ、明治40年に備長炭の製法を伝授したことはまさに弘法大師のお導きでした。(弘法大師は3つのお寺を室戸で建立し、その成り立ちに深く関わります。四国八十八ヶ所参りは弘法大師所縁のお寺を巡ります。) そして時代を経て室戸市の主要産業になった土佐備長炭は、全国に広く流通し日本で有数の生産量を誇るようになりました。 近年は海外からの白炭輸入量が減少し、市場では品薄状態が続いているため、備長炭は希少で高価なものとなっています。 そんな貴重な土佐備長炭は主に都市部の料理店で愛用されますが、ご家庭で使うときはバーベキューグリルや七輪などで肉を焼くのが最高です! 遠赤外線でふっくら焼き上がり、余分な油が赤く燃えた土佐備長炭の上に落ちるとジュっと煙が立ち、肉を口に運ぶと仄かに備長炭のよい香りを感じます。 土佐備長炭を製造する「窯元炭遊」の川田さんによると 火力が半日程度持続する土佐備長炭は、長時間かかる煮物でも効果を発揮するそう。途中で使い終わったときは灰を被せて消火すればまた使えます。注意したいのは、土佐備長炭は長持ちしますが、鋼のように硬く火が付きにくいので、肉を焼くのは炭にじっくり火を入れてから。焼き始めが早いとお腹がいっぱいになる頃、備長炭が絶好調になることも… -
ビン玉ネットのロープワーク
このビン玉は本来、可愛いだけのオブジェではなく、漁師さんたちが漁を行う際に使う浮きとして大活躍していました。 時代が変わり、プラスチックが主流となった時に多くは割られ、現在では貴重なものになりつつあります―― そんな話を交えながらビン玉の講師をしてくれたのは安岡幸男さん。以前、マグロの延縄漁(はえなわ)を行い漁撈長(ぎょろうちょう)※を勤め実際にビン玉ネット編みを船上でされていた元漁師さんです。(室戸市ホームページより) -
室戸世界ジオパークセンター
地球の鼓動を感じる旅の始まり ユネスコ認定の室戸世界戸ジオパークセンターで出会う、大地との共生と未来へつなぐSDGs 四国高知の東南端にある室戸岬は今も大地が隆起しつづける、日本列島の最前線です。 5000年前から今に至るまでの地殻変動の痕跡に触れることで「地球の脈動」を感じることができる世界的に希少な地質遺産である室戸市は、市全域が、自然・文化遺産と関連した地質遺産を活用し持続可能な社会の実現を目指すユネスコ世界ジオパークに認定されています。国際機関であるユネスコの世界ジオパークは日本には10地域しかありません。 そしてそのジオパークの楽しみ方を知り、実際のフィールドを巡り、地元の人たちの話を聞き、人と大地の共生について(SDGsを)考えるきっかけづくりの拠点が、室戸世界ジオパークセンターです。 室戸ジオパークをどう楽しむかヒントや情報を入手できますので、室戸を堪能するためにまずここを訪れることをお勧めします。 室戸の大地のなりたちや室戸の人々独特の文化や産業についての資料があり、人が大地と共に生きていくためにはどうしたらよいかという問題について考えることができます。 ジオパークの体験ブースもあります。3D眼鏡で室戸沖の海底が急激に深くなっているのを見ると地殻変動のスケールの大きさを実感できます。素材のウバメガシが語り手となって「土佐備長炭」の成り立ちを説明してくれる映像も興味深いです。 旅の相談が出来るスタッフも常駐しており、ジオツアーや体験プログラムの申し込みも出来ます。 入館料は無料。9:00〜17:00 年中無休です。 様々なイベントも開催されているので🔗リンクからHPをチェックしてみてください。 -
East水産
ご主人は自ら漁師として、室戸の新鮮な海産物を提供しています。人気は伊勢海老一匹料理! 店内には生け簀があって、注文はお好みの大きさの伊勢海老を選ぶところから始まります。 室戸の海岸線は約50kmあるので、貝類も豊富! お店ではチャンバラ貝など旬の嬉しい味覚との出会いも楽しめます。 さらに、日本酒ラインナップは室戸市トップクラス! 高知県内の酒蔵の美味しいお酒と室戸の海の幸を満喫できます。 お店の情報はSNSで発信されているので、訪れる前にチェックしてください!